夏の館と冬の館に強制的に集められた男女に「主催者」は命じる。
「今から起きる殺人事件の犯人を当てよ」。
被害者は彼らの中から選ばれていき、しかも、
もう一つの館より早く犯人を当てなければならない。
不正解の代償は館に残る全員の「死」―。
矢野龍王、待望の文庫初登場!第三十回メフィスト賞受賞作品。
読んだ時期:
2009年6月18日。
レビューとか感想とか:
ぶぁっはっはっは!やっぱ矢野龍王素敵です。
好き嫌い分かれる所かとは思いますが、
このある種突き抜けた開き直りが大好きですよ。
いやー、この方の本は相変わらず突っ込み所満載で面白いです。
まず何でそんな事になるのかこれっぽっちも分からない。
何でそんな推理になるのかもこれっぽっちも分からない。
伏線なんて回収する気一切無し、ある意味リアルです(笑)
多分メイントリックが一つあって、全ての要素が
そのメイントリックを成り立たせる為の付属物なんだと思います。
なもんで、付属物同士が矛盾しようといーのです。
理由なんて考えちゃいけないのです。
だってそーしないとメイントリックが成り立たないんだから。
必然性なんて考えた時点で負けです。
「ほぼ全てが」ご都合主義で動きますがそんなもんです。
あっ、普通にミステリーとか考え尽くされたプロットとか
トリックとか動機とか所謂破綻の無い完成度の高い作品を読みたい方は
読まない方が無難です。本を放り投げ出したくなる事請け合いですよ。
いやー、ここまでボロクソにけなしておいてなんですけど
何故か好きなんですよ、この方の作品。
この方の作品は見かけたら多分また買います。
ちなみに好きな理由は自分でも説明出来ません。
お気に入り度:
★★★★★
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